HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染による症状は? | コンジローマになるのはどんな時?

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HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染による症状は?

HPV感染症とは?

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、感染する部位で子宮頸がん・肛門がん・膣がん・咽頭がんなどのがんや、尖圭コンジローマなどの原因になるウイルスです。

HPVは100種類以上の型があると言われていて、子宮頸がんの原因になるのはそのうちの少なくとも15種類あって、日本人ではHPV16型と18型の2種類が原因の50~70%を占めています。

年間約10,000人が発症して約2,700人以上が死亡しており、子宮頸がんは40歳未満の女性で2番目に多いがんです。

またHPV6型や11型は尖形コンジローマなどの原因になっていて、いずれの場合も性交渉を通じた感染経路が主なので、性交渉開始前にワクチンでHPV感染を予防することが予防につながります。

主な症状は

HPVは主に性交渉で感染するもので、性交渉の経験がある女性なら半数以上が生涯で一度は感染すると言われているのです。

ただHPVに感染しても90%以上の人は、感染後数年以内にHPVウイルスが自然排除されます。

しかし、排除されずに長期間感染した状態でいると、尖形コンジローマや子宮頸がんなどの症状を生じることがあるのです。

HPVの持続的な感染により起こる症状の子宮頸がんは、子宮頸部に前がん病変が発生して、数年から数十年を経過してがんに進展すると考えられています。

ただHPVに感染した女性のうち子宮頸がんまで進行する割合はほんの少しで、ほとんどは自然にウイルスが排除されるのです。

しかし、前がん病変や早期の子宮頸がんは一般的に何の症状もないので、症状がなくても定期的に子宮がん検診を受けて早期発見につなげることが大切になります。

また子宮頸がんの進行に伴い生理中でない時や性交渉の際に出血したり、いつもと違うおりものが増えたりする症状が見られることもあるのです。

それから生理時の出血が増えたり、生理期間がいつもよりも長くなったりするなどの症状もみられるので、気になる症状がある時には早い段階で受診されることをおすすめします。

HPV感染によるもうひとつの症状となる尖圭コンジローマは、女性器や男性器にできるイボ状の良性腫瘍です。

ただし治療してもくり返し再発しやすいので、しばしば精神的な苦痛を伴います。

また自覚症状はあまり見られませんが、陰部の不快感や痛み・出血などの症状がみられることがあるので、尖圭コンジローマに関しても気になる時は病理検査をすると良いです。